その他有価証券に係る税効果の検討

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本日は、その他有価証券にかかる税効果についてまとめます。
まとめてみましたが、ややこしいですね。(汗)

【原則】
・個々の銘柄ごとに検討。
・評価差損については、回収可能性を検討したうえで、繰延税金資産を認識する。
・評価差益については、繰延税金負債を認識する。
*繰延税金資産についてだけ回収可能性を検討する理由は、繰延税金資産は一言でいうと、将来の減税であり、将来の減税を超える所得がなければ、その減税効果を享受できないためです。資産性のないものは計上しないという方針を意味しています。
一方で、繰延税金負債は、将来の増税であり、支払不能となる状態にならない限りは計上しなければなりません。支払不能な状態とは、事業休止などにより、その増税効果を上回る損失が発生し、課税所得が発生しないことが合理的に見込まれる状態とされています。基準では、そのような状態は例外的なものとしてとらえ、支払可能性という文言を上述の文に載せていません。

【例外】
金融商品会計では、個々の銘柄ごとに細分化して会計処理を求めていません。この会計基準との整合性を保つために以下のやり方が認められています。
ただし、減損処理した銘柄については個別に回収可能性を検討することが必要とされているため、例外処理は認められていません。(減損前の価額まで時価が回復すれば大丈夫です。)

・スケジューリングが可能なものについて
①評価差損については、回収可能性を検討したうえで、繰延税金資産を認識する。
②評価差益については、繰延税金負債を認識する。
評価差損以外の繰延税金資産との相殺も可能となっている。(通常認められている処理と同様)

・スケジューリング不能なものについて
評価差損と評価差益を相殺したうえで、純額が

①評価差損について
<原則>スケジューリング不能であるため、繰延税金資産の回収可能性はないものとして計上を行わない。
<例外>随時売却が可能であることから、会社の業績等の状況を判断基準に利用することができる。
詳細は、監査委員会報告書第66号に基づいて判断される。

②評価差益について
繰延税金負債を認識する。
評価差損以外の繰延税金資産との相殺は不可となっている。

【補足】
減損を適用した銘柄で、将来の回収可能性があると認められるものについては、繰延税金資産を計上します。
その後、減損後の簿価よりも時価が上回った場合には、評価差益が生じることとなりますが、この時には、繰延税金負債ではなく、繰延税金資産の戻入の処理が行われます。
個々の銘柄で、繰延税金資産と繰延税金負債の両方が立ったときには、相殺していずれか一方の金額を出すことになります。

【参考基準】
・個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針
・監査委員会報告第70号「その他有価証券の評価差額及び固定資産の減損損失に係る税効果会計の適用における監査上の取扱い」
・税効果会計に関するQ&A Q3

会計・監査
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