収益認識ブログ IFRS15 契約を分けるって

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2014年5月にIASB(国際会計基準審議会)より公表されました。2017年1月1日以降に開始する事業年度から適用(早期適用も可能)だそうですが、幅広い業種に影響を与える可能性があり、今後も動向を見ていく必要がありそうです。

大まかには、金融商品会計からも出ていた、売上も構成要素ごとに分けようという流れかと思いますが、そもそも構成要素をどの程度まで分けるのか?構成要素ごとの金額をどのようにするのか?構成要素ごとの収益認識のタイミングは?といったところがポイントとなります。
幅広い業種に適用するにあたっては、これらの中身をルール化する必要があるかと思いますが、なかなか進まない気がしますね。

影響については、以下に例を示します。 

 

ex.売上100を掛販売した。

売掛金 100/ 売上 100

しかし、販売によっては、単にモノを提供した対価としてお金100をもらったわけではなく、モノを提供した後のアフターサービス(例えば修理とか)も含めた対価として100をもらっていた場合、この取引は①販売、②アフターサービスの2つに分けることができるかと思います。

以下、アフターサービスも含めた取引を想定して仕訳を考えてみましょう。 

 

このうち、製品保証にかかる部分が10含まれていた場合(補修にかかるコストは8とする)

従来

販売時

売掛金 100/ 売上 100

保証時

補修費(費用名は色々な名称が考えられます) 8/ 現金 8

 
としていたのを 

販売時

売掛金 100 / 売上 90

          製品補修債務 10

保証時

製品保証債務 10 / 売上 10

補修費 8      / 現金 8

 

とする方針です。

両者の違いは、製品保証にかかる売上のタイミングが異なる点にあります。

 

従来の方法は、支配アプローチと呼ばれるものであり、支配が移転した時点(=販売した時点)において一度100損益を認識し、製品保証については、別途その取引が発生した時点において収益と費用の認識を行うというものです。
 

対して、新しい方法は、リスク・経済価値アプローチと呼ばれるものであり、販売時点で、リスクの残っている部分と残っていない部分とに分け、リスクの残っていない部分については収益認識を、リスクの残っている部分については一度、負債として認識し、リスクから解放された時点(=この場合だと、製品保証が実施されたもしくは保証期間が過ぎたなど)で収益の認識を行うものです。

 

保証という分かりやすい例を出しましたが、業種によって保証部分を区別することができないなど分かれることから明確な基準を作成しにくいというのがあります。

 

ただし、返品や補修の多い業種であれば、今回のやり方のほうが本当に実現した収益を投資家が把握できるという点でメリットがあるかと思います。

 

参考資料:経営財務 NO.3172
 

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